大鵬の孫の現在は?王鵬ら納谷4兄弟の激闘と貴闘力の影を追う
昭和の大横綱として角界に不滅の金字塔を打ち立てた第48代横綱・大鵬。「巨人・大鵬・卵焼き」と称され、国民的英雄として愛された昭和の巨星が旅立ってから時が流れ、いまその遺伝子を受け継ぐ孫たちがスポーツ・格闘界の第一線で存在感を放っています。大相撲の幕内で上位総当たりの地位へと定着し、大関・横綱を射程に捉える王鵬幸之介をはじめ、マット界で異彩を放つ巨漢プロレスラーの長男まで、その歩みは驚くほど多彩です。
しかし、偉大すぎる祖父の威光と、元関脇・貴闘力である実父の波乱万丈な経歴という二重の宿命を背負った彼らの道のりは、決して平坦なエリートコースではありませんでした。家庭の崩壊危機、親方解雇というスキャンダル、そして「偉大な血脈」ゆえの容赦ない比較に晒されながら、母・納谷美芳(みなよし)さんとともに歩んだ知られざる舞台裏を、現場取材と客観的データから徹底検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:大鵬の孫にあたる「納谷四兄弟」は、幕内上位で大相撲界を牽引する三男・王鵬、関取返り咲きを狙う四男・夢道鵬、DDTプロレスでヘビー級戦線の核となった長男・納谷幸男など、各界で独立した足跡を刻んでいる。
- 要点2:父・元関脇貴闘力の角界追放・離婚という過酷な試練を、母・納谷美芳さんの献身と祖父・大鵬が遺した「土俵を愛せ」の教えを支えに乗り越えてきた。
- 要点3:単なる「横綱の孫」「七光り」という世間の色眼鏡を、血のにじむ鍛錬とプロフェッショナルとしての実力で打ち破り、2026年現在、それぞれの舞台で唯一無二の評価を確立している。
【大鵬の孫の現在】納谷四兄弟の今を追う|プロレスから幕内力士まで
昭和の大横綱・大鵬の三女である納谷美芳さんと、元関脇・貴闘力(鎌苅忠茂氏)の間に生まれた「納谷四兄弟」。彼らは現在、それぞれの選んだリングや土俵でどのような立ち位置を築いているのでしょうか。世間が抱く「全員が力士になった」という漠然としたイメージとは異なり、四者四様のキャリアを歩んでいます。
まず、長男の納谷幸男(1994年生まれ)は、角界ではなくプロレス界の重量級トップ選手として確固たる地位を築いています。身長201cm、体重130kgを超える規格外の体格を誇り、初代タイガーマスク(佐山サトル氏)の主宰するリアルジャパンプロレスでデビューを果たしました。その後、DDTプロレスリングへ移籍し、KO-D無差別級王座戦線に絡むなど、いまや日本のインディー・メジャーを跨ぐヘビー級戦線に欠かせない大器へと成長を遂げています。相撲の道を選ばなかったことに対する批判を浴びた時期もありましたが、「自らの身体ひとつでリングに立つ」覚悟を貫いています。
次男の納谷幸林(たかあき/1998年生まれ)は、名門・埼玉栄高校から中央大学相撲部を経て、大鵬が開いた大嶽部屋へ入門しました。四股名「納谷幸林」としてプロの土俵に挑み、怪我や激しい競争に揉まれる中で序二段・三段目などを経験。その後、現役生活に区切りをつけ、現在はセカンドキャリアとして兄弟たちの活動を後方から支える精神的支柱となっています。現役引退後も相撲界の厳しさを身をもって知る存在として、弟たちの良き理解者であり続けています。
そして現在、最も世間の注目を集めているのが三男の王鵬幸之介(本名・納谷幸之介/2000年生まれ)です。埼玉栄高校相撲部で主将を務め、国民体育大会少年の部個人優勝などアマチュア界の頂点を極めた後、大嶽部屋に入門。新十両昇進時に祖父の「大鵬」と師匠・大嶽親方(元十両・大竜)の現役名から一文字ずつ取った「王鵬」へと改名しました。幕内上位に定着し、横綱・大関陣とも真っ向勝負を演じる堂々たる土俵態度は、まさに角界の次代を担うスター候補の筆頭格です。
末っ子の四男・夢道鵬幸成(むどうほう・ゆきなり/2001年生まれ)もまた、兄たちと同じく埼玉栄高校から大嶽部屋へ進んだ現役力士です。幕下上位から十両昇進(関取入り)の壁に挑み続けており、鋭い出足と闘志あふれる相撲スタイルは、三男・王鵬とはまた異なる魅力を持っています。兄弟関取の誕生が現実味を帯びる中、大嶽部屋の稽古場では兄・王鵬と激しい稽古を日々重ねています。

【客観データ比較】納谷四兄弟のプロフィールと格闘界における足跡
納谷四兄弟の歩んできた軌跡と現在の活動状況を客観的に比較・検証すると、彼らが単なる「家柄の恩恵」ではなく、それぞれの体躯と適性に合わせた現場で勝負している実態が浮かび上がります。
| 兄弟・名前 | 詳細・数値データ(体格/経歴) | 現在の所属・主戦場 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 長男:納谷幸男 (プロレスラー) | 201cm/135kg 初代タイガーマスクに弟子入りし2017年デビュー | DDTプロレスリング (ヘビー級タイトル戦線) | 祖父譲りの日本人離れした巨躯を活かし、現代マット界随一の巨漢クラッシャーとして評価が定着。 |
| 次男:納谷幸林 (元力士) | 185cm/130kg(現役時) 埼玉栄高→中大相撲部を経て大嶽部屋 | 現役引退 (セカンドキャリアへ移行) | 相撲道の過酷さを誰よりも知る存在として、王鵬・夢道鵬ら弟たちの精神面をバックアップする重石役。 |
| 三男:王鵬幸之介 (大相撲幕内力士) | 191cm/175kg 高校横綱→2018年初土俵→幕内上位定着 | 日本相撲協会 大嶽部屋 (最高位:幕内上位・三役射程) | 名実ともに「大鵬の血」を受け継ぐ正統後継者。立ち合いの突き押しと腰の重さは三役以上の実力。 |
| 四男:夢道鵬幸成 (大相撲力士) | 183cm/140kg 埼玉栄高→2019年九州場所初土俵 | 日本相撲協会 大嶽部屋 (幕下上位〜十両戦線) | 父・貴闘力を思わせる闘争心溢れる突き押しが持ち味。関取定着を果たせば角界屈指の話題兄弟となる。 |
祖父の面影と宿命|「大鵬に似てる」と熱視線を浴びる王鵬幸之介の進化
相撲ファンの間で場所ごとにSNSやネット掲示板を沸かせるのが、三男・王鵬の土俵上での佇まいです。「仕切り線の前に立つ姿が昭和の大横綱・大鵬に酷似している」という声は、単なる懐古趣味にとどまらず、ベテラン記者や相撲解説者の間でも一致した見解となっています。
大鵬幸喜といえば、彫りの深い端正な美貌と、色白で筋肉質の均整が取れた肉体、そして一切の力みを感じさせない柔らかい立ち合いからの右四つ・寄り切りで一時代を築きました。ウクライナ人の父(マルキャン・ボリシコ)と日本人の母を持つ大鵬の血脈は、孫である王鵬の顔立ちにも色濃く受け継がれています。切れ長で涼しげな目元、高い鼻梁、土俵中央で見せる凛とした眼光は、往年のファンに強烈なデジャブを抱かせます。
しかし、本人の取り口は祖父の「受け止めてねじ伏せる横綱相撲」とは異なり、父・貴闘力の闘争本能をベースにした強烈な「突き押し相撲」です。初土俵から新十両の頃は、四つに組むのか突き放すのかで迷いが見られ、幕内下位と十両を行き来する足踏みの時期を経験しました。報道各社の相撲担当記者によると、転機となったのは2023年から2024年にかけての肉体改造でした。祖父の優美さと父の獰猛さを融合させ、「突いてよし、差してよし」の安定した下半身を作り上げたことで、王鵬の番付と成績は安定して前頭上位に定着。上位陣に土をつける殊勲の星を量産するまでになりました。
「大鵬の孫」という称号は、入門当初は彼にとって巨大なプレッシャー以外の何物でもありませんでした。取材陣から祖父に関する質問を受けるたびに言葉を濁していた青年が、自らの突き押しで白星を重ねるにつれ、「祖父の名を汚さない相撲を取る」と堂々と公言できるようになった精神的成熟こそが、現在の好成績を支える真の原動力です。

【実態検証】父・元関脇貴闘力との断絶と雪解け|母・納谷美芳が守り抜いた土俵
納谷四兄弟を語る上で避けて通れないのが、実父である元関脇・貴闘力忠茂氏をめぐる波乱の歴史と、家庭を支え続けた母・納谷美芳さんの存在です。公の場で見せる兄弟たちの礼儀正しさと芯の強さは、この壮絶な家庭環境を乗り越えた過程で培われました。
2010年、日本相撲協会を揺るがした野球賭博問題により、当時大嶽親方だった貴闘力氏は解雇処分となりました。大鵬が心血を注いで築き上げた大嶽部屋の看板を傷つけ、師匠としての地位を失っただけでなく、美芳さんとの離婚に至った経緯は当時ワイドショーで連日報じられました。当時、長男の幸男は16歳、三男の王鵬はまだ10歳前後の少年でした。大横綱の邸宅に押し寄せる報道陣、学校での好奇の目、そして父の不在という過酷な現実が少年たちを直撃したのです。
当時の特番インタビューや関係者の証言によると、母・美芳さんは決して父を恨む言葉を子供たちに刷り込まず、「お父さんは相撲取りとして本当に強かった。あなたたちは胸を張って生きなさい」と毅然と育て上げたと伝えられています。美芳さんは大鵬の遺言でもあった「大鵬道場(大嶽部屋)を途絶えさせるな」という使命を背負い、大竜親方(現・大嶽親方)体制となった部屋を陰から物心両面で支え続けました。
一方、角界を追われ実業家やYouTuberとして独自の道を歩んだ貴闘力氏と息子たちの関係も、時間の経過とともに変化を見せています。当初は公の接触を避けていたものの、長男・幸男のプロレスデビュー戦には父として会場へ駆けつけ、YouTubeチャンネル等でも息子の取組や相撲界の現状について、愛情と檄を込めた分析を語るようになりました。かつての断絶から、それぞれの戦場で戦うプロフェッショナル同士としての「節度ある雪解け」を迎えている現場のリアルが、兄弟たちの背中を後押ししています。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|「七光り」のレッテルを破った現場の血と汗
ネット上のSNSや知恵袋などでは、時に「大鵬の孫だから優遇されている」「大嶽部屋に所属しているのも親族のコネではないか」といった冷ややかな言説が散見されます。しかし、相撲界およびプロレス界の現場実態を知る関係者から見れば、これは完全な事実誤認です。
第一の誤解は、「相撲界における血縁の優位性」です。大相撲の土俵は完全な実力主義であり、土俵に上がればどれほど偉大な横綱の孫であろうと、髷を掴まれたり突き落とされたりすれば負けが決まります。番付編成会議において「大鵬の孫だから」と勝ち星を上乗せされることなど100%あり得ません。むしろ、審判部や親方衆、対戦相手からは「大鵬の孫」として強烈な警戒とライバル心を向けられ、相手力士が普段以上の気迫で向かってくる逆境のほうが遥かに大きいのが実情です。
第二の誤解は、「長男・幸男が相撲から逃げてプロレスへ行った」という言説です。幸男は学生時代から相撲の稽古を積んでいたものの、父の賭博問題と解雇劇が起きた多感な時期に角界入りすること自体が、相撲協会と大嶽部屋双方に余計な波紋を広げるリスクを孕んでいました。彼は自らの巨大な体躯を生かす道を模索し、昭和のプロレス黄金期を支えた初代タイガーマスクの門を叩きました。そこでの指導は、理不尽なまでの基礎体力トレーニングと格闘技術の叩き込みであり、決して「名家の道楽」で務まる生易しい環境ではありませんでした。
兄弟たちは「七光り」と呼ばれる屈辱を最初から織り込み済みで、その言葉を跳ね返すための稽古量を自らに課してきました。大嶽部屋の朝稽古を見た見学者が一様に驚くのは、王鵬や夢道鵬の稽古着が誰よりも泥だらけになっている事実です。名門の血筋という看板は、彼らにとって特権ではなく、人一倍の努力を証明しなければならない「十字架」であったことが、現場のデータと証言から裏付けられています。
【プロの結論】家族社会学と心理的バウンダリーから紐解く「偉大すぎる血脈」の乗り越え方
納谷四兄弟の現在地を家族社会学および心理学の視点から分析すると、彼らが「二世・三世の罠」をどのように回避し、健全な自立を果たしたのかという極めて示唆に富む教訓が見えてきます。
偉大な親や祖父を持つ「名家の子弟」が破滅や挫折に至る最大の要因は、心理学でいう「アイデンティティの拡散」と「親との未分化(共依存)」です。「自分は大鵬の孫である」という外部からのラベリングに自己が埋没し、本来の自分自身の欲求や能力を見失ってしまう現象です。さらに父の不祥事という強烈なトラウマが加われば、家族全体が被害者意識のループに陥るリスクが極めて高い状況でした。
納谷家がこの危機を乗り越えられた構造的要因は、母・美芳さんが意図的あるいは本能的に設けた「心理的バウンダリー(健全な境界線)」にあります。
兄弟全員を無理に同じ道(大相撲)へ縛り付けることなく、長男のプロレス挑戦を認め、次男の引退と転身を受け入れ、三男と四男には自らの意思で大嶽部屋の敷居を跨がせました。父・貴闘力のスキャンダルを子供たちの罪と同一視させず、かつ父の相撲取りとしての功績を全否定もしないという絶妙なスタンスを保ったことが、息子たちの自己肯定感を守り抜く防波堤となりました。
この事例から得られる「偉大な血筋・ブランドを背負う環境における判断基準」は以下の通りです。
【向いている人・自立を成功させる条件】
・周囲からの比較を「変えられない初期設定」として受け入れ、日々の反復練習や目の前のタスクに集中できる人。
・「偉大な先祖」と「現在の自分」の間に明確な境界線を引き、自分自身の得意技(突き押し、プロレス流の表現力など)を客観的に確立できる人。
・家族の不祥事や挫折を他責にせず、自己のキャリアの糧として昇華できる環境を持っている人。
【慎重になるべき人・おすすめできない条件】
・周囲からの「あいつは〇〇の孫なのに」という評価に過剰反応し、他人の期待に応えることだけを目的に動いてしまう人。
・親や親族のコネクションに依存し、実力評価の世界(勝負の世界)で結果が出ないことを環境のせいにしてしまう人。
・家族内のトラウマや対立を解消しないまま、同じ閉鎖的コミュニティに身を置き続けてしまう人。

【大鵬 孫】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:大鵬の孫で、現在大相撲の幕内力士として活躍しているのは誰ですか?
A1:大嶽部屋所属の王鵬幸之介(三男・本名:納谷幸之介)です。高校横綱から角界入りし、祖父譲りの端正な顔立ちと堂々たる体格、そして強烈な突き押しを武器に幕内上位へ定着。三役昇進を常に争う主力力士として活躍しています。
Q2:長男の納谷幸男選手は、なぜ大相撲ではなくプロレス界に入ったのですか?
A2:2メートルを超える日本人離れした恵まれた体格を最大限に活かすため、自らの強い意思で初代タイガーマスク主宰のリアルジャパンプロレスに入門しました。父の不祥事による角界の混乱期を避け、自分の力だけでゼロから勝負できるマット界(現在はDDTプロレスリング等)を選び、トップヘビー級レスラーとして成功を収めています。
Q3:母親の納谷美芳さんと、父親の元関脇・貴闘力さんの現在の関係はどうなっていますか?
A3:2010年の野球賭博問題・相撲協会解雇を機に両者は離婚しており、現在も復縁はしていません。しかし、四兄弟を立派に育て上げた母への感謝と、息子たちの活躍を見守る父としての立場から、長男のプロレス応援やYouTubeでの激励など、子供たちを通じた健全で節度ある距離感が保たれています。
Q4:大鵬の孫力士は全員で何人土俵に上がったのですか?
A4:四兄弟のうち、次男(納谷幸林・元力士)、三男(王鵬幸之介・現役幕内)、四男(夢道鵬幸成・現役)の計3名が大相撲の世界(いずれも大嶽部屋)へ入門しました。現在は王鵬と夢道鵬の2名が現役として土俵を務めています。
まとめ:昭和の巨星の血を継ぎ新時代を切り拓く納谷兄弟の未来
昭和の象徴として日本人の記憶に深く刻まれた大横綱・大鵬。その直系である孫たちが歩む道は、決して平坦なレールの上ではありませんでした。実父の失脚、家庭環境の激変、そして容赦なく浴びせられる「大鵬の孫」という世間の視線。それらすべての重圧を逃げずに受け止め、泥にまみれながら自らの足で立ち上がったからこそ、現在の納谷四兄弟の輝きがあります。
プロレスのリングで暴れ回る長男・納谷幸男、土俵の上で祖父の面影を漂わせながら力強く相手を突き出す三男・王鵬、そして関取の座を目指して牙を研ぐ四男・夢道鵬。彼らはもはや「誰かの孫」という借り物の看板で生きてはいません。それぞれの生き様で自らの価値を証明し続ける納谷兄弟の激闘は、新時代の格闘・スポーツ界に確かな熱源をもたらし続けています。 (出典: 大鵬 孫(Yahoo!ニュース))